東京リウマチクリニック 東京のリウマチ専門医 天本藤緒 大田区

電話予約はこちら(日祝以外)
Tel.03-6421-2567
受付時間 10:00-13:00/14:30-17:00
Email:jseikei1@gmail.com

食生活とリウマチ予防

リウマチ患者さんと
食生活

リウマチの患者さんは痛みのため食欲がおちて、体重を減らしてしまう方が多いようです。また、炎症物質(炎症性サイトカイン)により体内のたんぱく質が分解されやすく、特に筋肉量が減少しがちです。体力・筋肉量を維持し、合併症を予防するための食生活のポイントについてお話しします。

【リウマチの発症原因=免疫の暴走をコントロールする】といわれる食材についても、ご紹介します。

たんぱく質は魚で

関節の痛みがある関節リウマチ患者さんは運動不足により筋力が低下しがちです。痛みの少ない時には無理をしない範囲(翌日に関節痛がでない程度が目安)で体を動かし、筋肉を作るたんぱく質をとりましょう。

魚、特にイワシ、さんま、さばなどの青み魚に多く含まれるオメガ3不飽和脂肪酸は、炎症や心血管障害を抑える可能性が知られていますので積極的に摂るとよいでしょう。

また、前述のように関節リウマチでは慢性炎症の影響でたんぱく質が分解代謝されやすくなっています。体内のたんぱくやその一種であるアルブミンが減少すると免疫力が低下し、肺炎などの感染症にかかりやすくなることが知られています。

特にご高齢の方は、血清アルブミン値を4g/dl以上に保って肺炎を予防するように心がけましょう。

カルシウムとビタミンD

関節リウマチでは関節がもろくなり、運動不足やステロイドなどの長期間使用により骨粗鬆症になりやすくなります。骨粗鬆症や骨折を防ぐためにもカルシウムを積極的に摂るようにしましょう。

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける作用がありますので併せて摂りましょう。

カルシウムは、牛乳やチーズなどの乳製品(肥満や高脂質血症のある方は、低脂肪のものを選ぶ)小魚、ほうれん草などの緑黄色野菜、ひじきなどの海藻類に、ビタミンDは魚、きのこ類などに多く含まれています。

アルコール

飲酒が関節リウマチの発症を予防するとの報告があります。ただし、現在関節リウマチを患っている患者さんについては抗リウマチ薬との飲み合わせから過度な飲酒は避けるのがよいでしょう。

中心的な抗リウマチ薬であるMTX(リウマトレックス・メトトレキサート)は肝臓で代謝される薬であり、過度な飲酒があると肝臓に負担がかかることにより副作用が起こりやすくなります。特に連日飲酒をされている方は、MTX内服日には飲酒を避け、肝休日とすることをお勧めします。

葉酸

MTXを内服する際には、副作用の予防のために適量の葉酸(フォリアミン)を合わせて服用しますが、葉酸を多く摂りすぎるとMTXのリウマチへの効果が落ちてしまいます。

サプリメント、栄養補助食品、青汁には葉酸を多く含むものがありますので注意が必要です。

葉酸は多くの食材(ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、枝豆などの豆類、ウナギ、レバーなど)にも含まれていますが、薬として使われる葉酸の量に比べてはるかに少ないため、食べるのを控える必要はありません。

食物繊維

最近の研究により、関節リウマチなどの自己免疫疾患の患者さんに「腸内細菌の異常」が生じていることが明らかになってきました。

腸の働きは、食べ物を消化吸収するだけでなく、腸に集結している免疫細胞と腸内細菌を従えて全身の免疫力をコントロールしているのです。

Tレグ(抑制性T細胞)は、過剰に活性化した免疫をなだめる働きをする特別な免疫細胞であり、腸内細菌が食物繊維を餌にして腸内で生み出されています。

自己免疫疾患やアレルギーの患者さんの腸内では、Tレグを生み出す働きが弱くなっているようです。

食物繊維が豊富な精進料理を食べる修行僧では、アトピーやアレルギーがよくなっていることも報告されていますので、食物繊維を積極的に摂るとよいでしょう。

関節リウマチの発症と食事

関節リウマチの発症についても、食事が影響している可能性について報告されています。

魚の脂・オリーブオイル、果物・調理した野菜(生野菜は除く)・アブラナ科の野菜の摂取量が多い人は関節リウマチの発症が少なかったということです。

これらの多価不飽和脂肪酸や抗酸化ビタミン類には炎症を抑える効果があるといわれており、そのために関節リウマチになりにくいのではいかと推測されています。

関節リウマチの原因については未だはっきりとはわかってはいませんが、遺伝的因子(体質)に複数の環境因子が加わっておきてくると考えられていますので、発症に関して食事の影響力は大きくないかもしれません。

ただ、近親者に関節リウマチの人が多い、リウマトイド因子高値などがある方は、「予防のためにできることは?」と思った時、上記の食材を心掛けて摂っていただくのがよいでしょう。

リウマチに
良い食べ物一覧表

以下の食べ物が炎症性サイトカインの低下や関節のこわばりや痛みの軽減、酸化ストレスの低下など、さまざまな有益な効果をもたらすと報告されています。

KHANNA, S., JAISWAL, K.S., AND GUPTA, B. FRONT. NUTR. | DOI: 10.3389/FNUT.2017.00052:THIS IS A LIST OF FOODS AND THEIR POSSIBLE EFFECTS ON RHEUMATOID ARTHRITIS SYMPTOMS AND PROGRESSION.
Study lists foods for fighting rheumatoid arthritis symptoms and progression. https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/f-slf110117.php

くだもの

  • ドライプラム
  • グレープフルーツ
  • ぶどう
  • ブルーベリー
  • ザクロ
  • マンゴー
  • バナナ
  • リンゴ

炎症性サイトカイン値、酸化ストレスを減らし、骨および関節の破壊から保護します

全粒穀物とシリアル

  • 小麦
  • オーツ麦
  • ライ麦
  • 大麦
  • ミレー
  • ソルガム
  • カナリアシード

炎症を軽減

オイル

  • オリーブオイル
  • 魚油
  • ルリヂサ種子油(カプセル剤)

関節の圧痛、硬直、痛みを軽減

乳製品

  • ヨーグルト

炎症性サイトカイン値、酸化ストレス、関節の圧痛および腫れを軽減

マメ科植物

  • 黒大豆
  • 黒緑豆(もやし豆)

酸化ストレスを軽減

ハーブ

  • ボスウェリア・セラータ
  • アシュワガンダ

炎症性サイトカイン値、コラーゲン破壊、関節のこわばりおよび痛みを軽減

スパイス

  • ジンジャー
  • ターメリック

関節外の合併症から保護する 炎症を軽減

お茶

  • 緑茶
  • バジルティー(トゥルシーティー)

炎症性サイトカイン軽減 骨と軟骨の破壊を防ぐ

初診について

初診完全予約制です。

本院で治療対象となる
リウマチ性疾患

電話のお問い合わせ
Tel.03-6421-2567
WEBから診療予約

※聴覚障がい・言語障がいのある方:
FAX.03-6421-2568
またはjseikei1@gmail.com

4人のリウマチ専門医がチームで治療にあたります。初診後、どの先生でも受診が可能です。

診療時間について

[受付時間]10:00-13:00 14:30-17:00

[休診日]日曜・祝日

臨時休診・夏季休診・年末年始休診は別途お知らせいたします。

受付時間
10:00〜13:00
14:30〜17:00

医師紹介

日本リウマチ学会認定
リウマチ専門医4名在籍

電話する
初診WEB予約
再診WEB予約