Q.リウマチ治療中のステロイド薬の副作用は大丈夫ですか?

ステロイド薬を使うと、副作用が心配です。

A.≪6mg以下のプレドニンは怖くない、使ったほうがリウマチの治りもよい≫です

結論は≪6mg以下のプレドニンは怖くない、使ったほうがリウマチの治りもよい≫です。

ステロイド剤(プレドニン、プレドニゾロンなど)は確かに5年以上つづけたり、1日8mg以上を数ヶ月続けると、
顔に脂肪がついて丸くなる、骨粗鬆症、 動脈硬化などの副作用が出てきます。

しかし、リウマチの患者さんの場合、
治療開始後半年−1年の初期には少量(10mg以下)のプレドニンや
関節へのステロイド(ケナコルトA)をMTXなどに加えて併用したほうが、
関節の骨破壊や変形が少なかったという研究結果がいくつもあります。

もちろん痛みも、断然軽くなります。
日本人は、痛みは薬でとるより我慢したほうがいいという伝統があるのですが、これはまったくの間違いです。
痛みを我慢することほど体に悪いものはありません。

ステロイドは20世紀の、医学上最高の発見のうちのひとつとされており、
発見者はノーベル医学・生理学賞を受賞しています。

偉大な薬なのですが、
使用する医師のレベルによって、宝物が危険な刃物にもなりうるというのが現実です。

● 私からみた、悪いステロイド剤の使い方とは以下のような例です。

○ MTXやエンブレル・レミケード・ヒュミラなど、ほんとうにリウマチを治せる薬を使用せず、だらだらとステロイドを続ける。

○ ナントカ抗体が陽性=膠原病という単純思考で、
   生命にかかわるような症状(重篤な腎障害、心・肺障害、全身性血管炎など)がないのにかかわらず、
   入院してパルス療法というとてつもない量のステロイドを点滴で3日間投与。

当然痛みはふっとぶが、大腿骨頭壊死というもとの病気よりもっと怖いステロ イドによる合併症を作ってしまう。
または、ステロイドを減らしていくとリバウンドで、前よりもひどい痛みが出てしまい、また増量を繰り返す例も多くみられます。
こういう治療はオーバートリートメントと呼ばれ、SLEという膠原病の一部などにみられる悪い例です。

○ リウマチ・SLEを含めたすべての膠原病は症状の個人差が大きく、
   個々人に応じて最適な治療をアレンジする必要があるのですが、
   日本ではリウマチについてはむしろ治療不足が、SLEなどリウマチ以外の珍しい膠原病については
   治療のしすぎが目立つように思われます。

ステロイド剤の量を決めるときに、
欧米人と同じ3000mg(なんと3日間でプレドニン600錠分)を小柄な日本人に一律に投与することにも
問題があると私は考えています。

●これに対し、私が初回の受診時によく使用する、
  ステロイドの筋肉注射・関節 注射などケナコルト20−80mgでせいぜい1−2回ですから、
  プレドニン換 算で5錠から16錠程度に過ぎません。

★投与量の少なさ、簡便さ、副作用の少なさに対して効果は絶大です。

しかし、日本のリウマチ医は、
これ(注射)が適切にできない=つまり痛みをとってくれない先生が残念ながらほとんどなのです。

リウマチ以外の膠原病にはあれほど大量のステロイドを平然と点滴してみせる同じ先生が、
全身の激痛を訴えるリウマチの患者にはこの程度の簡単な注射をし てくれないのです。

明らかにバランス感覚を欠いていますよね。 これは日本の医学教育のひずみが原因です。

関節注は修練が多少必要なのでしかたないとして、
せめて筋肉注射ぐらいとりいれられるようになってもらいたい ものです。

また、私たちがリウマチに飲み薬で出すプレドニンはほとんど1錠が1mgで
通常の5分の1の錠剤ですから5mg錠とは次元が違います。

もし、あなたが医師からステロイドのパルス療法と呼ばれるものを勧められたら、
その治療を行わないとどのような生命や、重篤な障害悪化の危険があるのかなどを十分に説明してもらい
納得できてからしか治療をうけてはいけません。

●また、現在では過去の多すぎた投与の反省から、100mg−500mgなどのミニパルスなど、
  選択枝は広がっているので、そのへんも知識不足、説明不十 分と感じたら医者を変えることです。

リウマチ患者さんから頂いたリウマチ治療についての質問を掲載させていただいております。

病歴の長いかなり進行したリウマチでも、さらに変形・障害が進むこともあり、
今度は寝たきり・生命の危険という段階に進むことが危惧されます。

また、ずっと長年マイルドにきたリウマチでも、突然悪化し、1−2年で変形が進んでしまうようなケースもみられます。

現在では、高齢で合併症のあるかたでも安全に使えて効果の高い薬剤(エンブレルなどの注射製剤)がありますので
治療をあきらめる必要はなくよくなるチャンスはまだまだあります。

リウマチ 東京リウマチ・膝関節治療センター 自由が丘整形外科

リウマチ治療 質問集