
そういえば1週間前に指が痛かったけど、今はなくなっているなぁ。

膝がすごく痛い!そういえば、何か月か前も痛くなったなぁ。

手足の指が腫れて痛かったけど、鎮痛剤で良くなったなぁ。

これって関節リウマチなのかなぁ?
という症状で、関節リウマチかどうか悩んでいる方いらっしゃいませんか?
確かに関節リウマチの初期症状にとてもよく似ていますよね。
ですが、実はもう一つ。
回帰性リウマチ、という病気をご存じでしょうか?
似ているようで似ていない、今回は回帰性リウマチについてお話しますよー!

まず、『回帰』の意味を振り返ってみましょう。
ある事が行われて、また元と同じ(ような)状態に戻ること(Oxford Languages and Googleより)
一周して元に戻ること、もしくは繰り返すことを意味します。

回帰性リウマチも、その名前の通り、関節炎が現れては消失する、を繰り返すことが特徴の病気になります。
関節の痛みや腫れは関節リウマチと同じように出てきます。
しかし、その症状は数日から数週間で軽くなり、ほぼ完全に消失することが多くあります。
その周期が、数カ月だったり、あるいは数年後だったり、忘れたころに強い痛みが出現します。

痛みが出てくる場所は関節リウマチと一緒です。
手足、手首や足首、膝の痛みを訴える患者さんが多いですが、どこの関節にも起こることがあります。
また、一つの関節に起こることもあれば、数か所に起こることも珍しくありません。

じゃあ一体なにが違うの?
最大の違いは、回帰性リウマチでは関節の破壊は引き起こされないことです。
関節リウマチでは、関節の炎症が持続的に続きます。その炎症を長い月日放置してしまうと、関節の破壊が起こり、変形につながります。
回帰性リウマチは痛みが治まれば、関節の破壊や変形などといった後遺症は起こらない、と言われています。

また、治療方法も大きく違います。
回帰性リウマチであれば、痛み止めのみで経過をみることが多くあります。
一方で関節リウマチの場合、免疫抑制剤であるメトトレキサートなどで治療を開始する必要があります。

ここで注目していただきたいことは、血液検査です。
回帰性リウマチでも、リウマトイド因子(RF)も抗CCP抗体も陽性になることがあります。
ある学説では、回帰性リウマチは関節リウマチの前段階ではないか、とも言われています。

いかがでしたか?
回帰性リウマチの方でも、全員が関節リウマチに進行してしまうわけではありません。
でももし、RFも抗CCP抗体も陽性の方が定期的な受診をお勧めしますよー!