【関節リウマチと暮らす】実は関係があった!気圧と痛みの関係性

臨床に基づくコラム

理由はよく分からないんですが、ここ最近、痛みが強くなることがありました。

天気が悪い日が多かったので、調子が良くなかったです。

最近寒くなってきたので、関節にこわばりが出るようになってしまいました。

11月に入り、いよいよ本格的な冬がやってきそうな感じですね。

上記の患者さんからの声は、最近になり、特に多く聞かれるようになりました。

寒さや湿度が関節に影響を与え、関節リウマチが悪化してしまう、というのは珍しくありません。

患者さんの中には、

天気が悪くなるのが分かるようになりました。

と話される方もいらっしゃいます。

実は、寒さや湿度の他にも、気圧も関係していることが研究で明らかにされていたことをご存知でしょうか?

2014年1月、寺尾知可史 医学研究科附属ゲノム医学センター特定助教および橋本求 医学部附属病院リウマチセンター特定助教を中心とする研究グループは、その関係性を発表しています。

リウマチ患者さん合計2万件を超える臨床データと気象データを用いた研究結果によりますと、

  1. リウマチ患者さんの関節の腫れや痛みの指標と、気象データのうちの「気圧」とが、統計学的に負に相関する(気圧が低いほど、関節リウマチの腫れや痛みの指標が悪化する)。
  2. 「湿度」も相関するが、「気圧」は「湿度」「気温」の影響を加味しても相関する。「気温」との間には相関がみられない。
  3. リウマチの評価日からみて、3日前の「気圧」が最もよく相関する。
  4. 血液検査の炎症を表す数値との間には、相関がみられない。

つまり、気圧が下がり始めて3日後に、痛みや腫れの症状が起きやすい、ということがわかっています。

また、天気や気圧が崩れる時に慢性的な痛みが増したり、頭痛やめまい、だるさを起こすことを、『天気痛』もしくは『低気圧不調』と言われています。

低気圧不調は、主に気圧変化によって体内の水分バランスが乱れ、自律神経に影響を与えることで症状が起きる、とされています。

これらを知っておくと、天気予報で事前に知っておくことで対策することができますよ!

例えば、3日後の天気が良くないと予報があれば、

  • 関節に影響をするようなことは控える。(草むしり、荷物の整理など)
  • お酒は控える
  • 早めに就寝する。

などなど。

ちょっとしたことかもしれませんが、ご自身を労わることが大切です。

好きな香りの入浴剤を使って、温かいお風呂に浸かって、リラックスして過ごしてみる、というのはいかがでしょうか?

もしくは温かい飲み物と一緒に、本を読んだりして、心身を休めることも良いかもしれませんね。

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