関節リウマチは膠原病?自己免疫疾患?その疑問お答えします!

病態生理や治療に基づくコラム

突然ですが、ここで問題です!

関節リウマチは膠原病でしょうか?

正解は、関節リウマチは膠原病の一種である、とされています。

膠原病とは、皮膚や内臓の結合組織や血管に炎症・変性を起こし、さまざまな臓器に炎症を起こす病気の総称、になります。

その中でも、関節リウマチは、体の中にある免疫システムが自分自身に攻撃をしてしまう特徴から、自己免疫疾患とも呼ばれています。

膠原病は、3つの側面に分かれていて、

  1. 自己免疫疾患:本来、細菌やウイルス、腫瘍などの自己と異なる異物を排除するための役割を持つ免疫システムが、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで攻撃してしまうことで異常を来す疾患の総称
  2. 結合組織疾患:皮膚、関節、血管など結合組織の脆弱性に基づく遺伝性疾患
  3. リウマチ性疾患:関節や筋肉に症状が現れる疾患の総称で、非常に広い範囲を含む。

これら3つの特徴を持っているのが、膠原病、と称されています。

では、具体的にどういう病気なのかと言いますと、

膠原病は、全身に症状が出る場合

そして、皮膚のみに限定して症状が出る場合に分かれます。

膠原病で多く見られる症状、レイノー現象

膠原病と言われている疾患はこちらになります。

  1. 全身性エリテマトーデス★
  2. 全身性強皮症★
  3. 多発性筋炎・皮膚筋炎★
  4. シェーグレン症候群
  5. 混合性結合組織病★
  6. 抗リン脂質抗体症候群
  7. ベーチェット病★
  8. アレルギー性肉芽腫性血管炎(チャーグ・ストラウス症候群)
  9. 成人スティル病
  10. 好酸球性筋膜炎
  11. 結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎・顕微鏡的多発血管炎)★
  12. 大動脈炎症候群(高安動脈炎)★
  13. ウェゲナー肉芽腫症★
  14. 側頭動脈炎

*★は国の難治性疾患克服研究事業により、治療費を補助する特定疾患に指定されているもの

そして、注目すべきポイントは、膠原病の中には、関節痛、つまり関節に炎症を起こす疾患がある、という点です。

  • 全身性エリテマトーデス
  • シェーグレン症候群
  • 混合性結合組織病
  • 成人スティル病

↑こちらが、関節に症状が出る疾患、とされています。

もちろん、関節リウマチや膠原病以外でも、関節に炎症が起きることはあります。

大切なのは、痛みの原因が何であるかをハッキリさせることです。

原因によって治療方法が変わってくることもありますので、まずは主治医にご相談いただくことがオススメですよ!

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