関節が痛いのに関節リウマチじゃない?知ってほしい第3の病・線維筋痛症

病態生理や治療に基づくコラム

関節に痛みがある・・・。朝起きた時、指がこわばる・・・。これはもう絶対に関節リウマチだ!

と、グーグル検索をしているとそんな風に思ったりしませんか?

ちょっと待って下さい!

関節リウマチ以外にも関節に痛みが出る疾患は、たくさんあります。

関節リウマチか別の病気なのか、それによって治療方法は大きく変わります。

そのひとつが、膠原病

そして、もうひとつが、線維筋痛症です。

今回は、線維筋痛症について、お話したいと思います。

線維筋痛症とは、3ヶ月以上に渡り、身体の至るところが痛くなる病気を言います。

痛みは、身体の広い範囲に起きることが多く、自然になくなることもあれば、繰り返し起こることもあります。

また、痛み以外の症状で、関節の強いこわばりや、疲労感・不眠・頭痛やうつ症状などを訴えることも特徴の一つです。

特に身体のこわばりがあるため、関節リウマチを疑い、受診する患者さんは少なくありません。

線維筋痛症の原因、それは現在においてもはっきり特定されていません。

ただ、線維筋痛症の痛みは、痛みを感じている脳の回路が過敏になっていることによって起こるとされています。

例えば、痛み刺激がないにも関わらず、身体を触られたり、軽く圧迫されただけでも、強い痛みを感じることがあります。

そして、レントゲンや血液検査などの様々な検査を行っても、明らかな異常は見られないことも特徴の一つです。

じゃあどうやって線維筋痛症と診断をするの?

診断基準の一つになるのは、3ヶ月以上に渡り、いろいろなところに痛みが続いている、ということ。

そして、もう一つが、18カ所の圧痛点となります。

先ほどお話した様に、線維筋痛症の患者さんは、身体の一部を軽く圧迫されただけでも、強い痛みを感じることがあります。

その中でも、イラストに描かれている部分を圧迫すると、特に強い痛みを訴えます。

これが、線維筋痛症の診断的基準となります。

とは言っても、最初の問診や診察のみで関節リウマチなのか線維筋痛症なのかを判断するのは、とても難しいことです。

そのため、その痛みが炎症性のものなのか、痛みの神経回路が過剰興奮状態によるものなのかを判別することが大切になります。

関節リウマチか線維筋痛症なのか、治療方法が全く違いますので、気になる方は一度専門医に相談することをお勧めしますよー!

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