関節リウマチと向き合うために
「関節リウマチになるのを防げますか?」
「診断されたけれど、この先どうなるんだろう…」
そんな不安を抱える方は少なくありません。完全に予防する方法は残念ながらありませんが、生活習慣を工夫することで発症や悪化のリスクを減らすことはできます。そして現在の医療の進歩により、多くの患者さんが治療を続けながら、自分らしい生活を送っています。
1. 治療を続けることが最も大切
- 症状が落ち着いていても、自己判断で薬をやめないこと。リウマチは体の中で静かに進行している場合があります。
- 定期的に受診し、血液検査や関節の状態を確認しながら、治療方針を調整することが大切です。
→ 医師と二人三脚で治療を継続することが、将来の関節破壊や変形を防ぐ第一歩です。
2. 身体に「良いもの」を入れる
食べ物
- 避けたいもの:ウルトラプロセスフード(合成添加物や甘味料の多い加工食品)、粗悪なソーセージ・ハム、スナック菓子、インスタント食品、甘い長期保存菓子など。
- 取り入れたいもの:納豆・味噌・漬物などの伝統的発酵食品、新鮮な野菜、きのこ、魚介類。
アルコール
- 少量であれば発症リスクは上がらないが、がんや動脈硬化のリスクがあるため控えめに。
- ノンアルコールビールを選ぶなら、無添加タイプがおすすめ。
水
- 水道水でも問題なし。
- こだわる方には、カルシウムなどのミネラル豊富な硬水(例:ペリエ)を推奨。
空気
- リウマチは肺から始まるという説も。排気ガスを避ける環境を選ぶことが大事。
- ジョギングは公園や河川敷で行いましょう。
タバコ
- 喫煙・受動喫煙は厳禁。リウマチ発症や悪化の最大リスク因子のひとつです。
3. 生活環境の工夫
- 暖かく日当たりの良い住まいを選ぶ。
- 関節は冷えると痛みが増しやすいため、冬だけでなく夏の冷房にも注意。
- 無理なくできる**軽い運動(ストレッチ・水中運動・ウォーキング)**を続けて筋力を維持。
4. 腸内細菌と口腔ケア
- 腸内環境は免疫と深く関わるため、食事から整えることが大切。
- サプリよりも発酵食品・野菜・きのこ類を。
- 口腔内細菌も炎症や免疫に影響するため、歯磨き+デンタルフロスで徹底ケアを。
5. 免疫システムへのストレスを避ける
発症の引き金になりやすいイベント:
- 大きな怪我・手術
- 感染症(コロナやインフルエンザ)
- 睡眠不足・過労
- 精神的ストレス
→ 定期的な検診・ワクチン接種・十分な睡眠・ストレスの少ない生活環境を意識しましょう。
6. 心のケアと周囲のサポート
- ストレスは炎症を悪化させます。趣味や家族・友人との時間でリフレッシュを。
- 病気について周囲に理解してもらうことで、協力や安心が得られます。
- 必要に応じて、公的制度(身体障害者手帳・介護保険)や医療ソーシャルワーカーへの相談も活用を。
結論
どれだけ注意しても発症することはあります。ですが、ここで紹介した工夫は、リウマチだけでなく、がんや生活習慣病の予防にも役立つ健康習慣です。
「どうしよう」と思う気持ちも自然なこと。どうか一人で抱え込まず、医師・ご家族・同じ病気と向き合う仲間とともに、前向きに一歩ずつ歩んでいきましょう。





