以前、関節が痛いけど、関節リウマチではないというお話をいくつかご紹介しました。
しかし、それらだけではありません。関節が痛む原因となる病気は他にもあります。
それが、甲状腺疾患です。
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あまりピンと来る方も多くはないかもしれませんが、実は関節リウマチと関係があるものもあったりします。
というわけで今回は、2つの甲状腺の病についてお話ししますよー!
でも、その前に。
そもそも甲状腺とは、何かと言いますと。
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のどぼとけの下付近にある蝶々の形が特徴の臓器、これが甲状腺です。
甲状腺は、身体の新陳代謝の調節を担っています。
具体的には、脈拍数や体温、自律神経の働きを調節し、エネルギーの消費を一定に保つ役割です。
子どもの成長・発達、大人の脳の働きを維持する上でも欠かせないものになっています。
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甲状腺は、ホルモンを分泌することで新陳代謝の調節を行います。
そのホルモンがサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)と言い、糖の代謝やたんぱく質合成など、エネルギー代謝をおこなうために分泌される物質です。
甲状腺ホルモンは、脳にある下垂体という臓器から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって調節されています。
甲状腺ホルモンが不足してくるとTSHが増え、逆に、甲状腺ホルモンが増えすぎるとTSHの分泌は抑えられます。
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ということが、甲状腺の基本情報になります。
それでは、本題に参りましょう!
その1. バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
バセドウ病は自己免疫疾患の一つで、甲状腺が過剰に働いている状態のことを言います。
下垂体が攻撃され、TSHが多く分泌することで、様々な症状を引き起こします。
男性より女性、特に20〜30歳代の方に多く発症していることも特徴的です。
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バセドウ病の症状は、全身に出てきます。
中でも、特徴的な症状が、眼球の突出・体重減少・疲れやすさなどが挙げられます。
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そして、関節に痛みが出てくることもあります。
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その2. 橋本病(甲状腺機能低下症)
橋本病も自己免疫疾患の一つで、実は関節リウマチと併発することが多い病気でもあります。
こちらはバセドウ病とは逆で、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなり、様々な症状を引き起こしています。
最初にお伝えしましたが、甲状腺は身体の新陳代謝の調節を行っています。
そのため、甲状腺の機能が落ちると、
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このような症状が起こります。
また橋本病は、関節リウマチと似たような関節症状や大きな関節の近くに筋肉痛を起こす場合もあります。
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いかがでしたか?
甲状腺の病気は、関節痛だけではなく、全身に症状が出る場合も多くあります。
当てはまる症状があれば、かかりつけ医もしくはお近くのクリニックなどに受診することをオススメしますよー!