JAK INHIBITOR

オルミエント(バリシチニブ)

オルミエントとは

オルミエント(一般名:バリシチニブ)は、炎症を伝達する細胞内の連絡をシャットアウトするJAK阻害薬という関節リウマチのお薬です。本院でJAK阻害薬の中で最も多く処方されるお薬で、世界的にも多く処方されており安全性・効果の実績が高いです。

バリシチニブ(オルミエント)の作用について
オルミエント基本情報
一般名
バリシチニブ錠
作用機序
JAK1・JAK2に対して高い選択性
禁忌
重度の腎機能障害
最大用量
4mg 1日1回
本院標準用量
2mg 1日1回(高齢の方など1日1回1錠を週3回程度に微調整する場合もあり)
服用タイミング
食事に関係なく服用可能

オルミエントの特徴・作用機序

関節リウマチの患者さんの体内では、免疫細胞から誤った「炎症を起こせ」という情報をもった過剰なサイトカインが炎症細胞に働きかけています。オルミエントは、細胞内の情報伝達に必要なJAK(JAK1・JAK2)という酵素にくっつき情報経路の伝達を断ちます。

この驚くべき点は、当初リウマチの薬として使われ始めたのが、偶然にも他の疾患を持っていた方が次々に良くなったため、リウマチだけでなく多くの自己免疫疾患に効果が期待できることが判明したことです。現在正式に承認されている適応疾患として、日本では新型コロナウイルスによる肺炎・アトピー性皮膚炎などがあります。

円形性脱毛症のあるリウマチ患者さんに朗報

米国FDAで世界初の自己免疫性円形性脱毛症の全身治療薬としてオルミエント(バリシチニブ)が正式承認されました。
(2022年6月発表)

オルミエントはすでに多くの患者さんに投与され安全性も確立されています。本院でも自己免疫性円形性脱毛症を併発したリウマチの患者さんに使用し、今まで治らなかった脱毛症が大幅に改善したという喜ばしい結果を得ています。

1種類の薬剤で二つの病気を同時に治せる可能性が出てきました。ただし、通常の加齢による脱毛(はげ)には全く効果が期待できませんのでご注意ください。

副作用について

最も注意すべき副作用は帯状疱疹です。帯状疱疹は80歳までに3人に1人が発症するほど一般的ですが(宮崎スタディ)、オルミエント服用により発症率はさらに高くなります。

ただし、しっかりと帯状疱疹ワクチン(シングリックス)を接種しておくことで、発症リスクを大幅に下げることができます。50歳以上の方は早めにシングリックスの接種をしてください。

その他の副作用として肺炎などの感染症、肝機能障害(軽度)、好中球減少などがあります。定期的な血液検査でモニタリングします。

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天本藤緒医師
監修
天本 藤緒 医師
東京リウマチクリニック理事長
日本リウマチ学会認定リウマチ専門医
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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