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2種類の薬があります。
ヒアルロン酸
まず、普通整形外科でもっとも多用されているのは、いわゆる潤滑剤というやつで、ヒアルロン酸(アルツ・スベニールなどその他多くのジェネリック薬品の銘柄があります)が薬剤名です。
自然の関節液の成分に近い物質で非常にヌルヌルしています。美肌効果もあるため、シリンジのなかにあまった液を持ち帰って、顔にぬりたくっている女医さんなどもいます。
ステロイド剤
ただし、水がたまってはれている膝では炎症をともなっているので、ヒアルロン酸単独ではあまり効果が期待できません。
その場合にはステロイド(代表的なものとしてケナコルトA=トリアムシノロンアセトニド 25mg程度)が非常によくききます。ただし何度も繰り返すとかえって軟骨をいためるおそれがあるので最低3ヶ月以上の間隔をおく必要があります。また1年に計3回までとしています。
関節内にステロイド剤を注射することをよくおもっていない先生も特に日本では多いのですが、上記の3ヶ月、年3回というルールを守れば、軟骨や骨に害がなく効果の高いことが、欧米の臨床比較試験で証明されており、むこうではスタンダードな治療になっています。
対して、日本では毎週ヒアルロン酸の注射を連続5回というのがスタンダードになっているようです。
注射をするほうは簡単ですが、関節注射はされるほうにとっては、すごく痛いし怖いものですから1回で痛みをとってもらいたいと思うのは当然だと思います。 特に、注射による感染という恐ろしい合併症の危険性を考えればなおさらでしょう。
関節注射による合併症
関節注射のもっとも危険な合併症は感染です。関節のなかというのは血流が少ないため、たとえば心臓や腎臓などの臓器と比べても極度の無菌状態が保たれていると同時に感染には非常に弱くなっています。
注射による感染は数千例に一回程度起こるとされています。私が勤務医だったころ、年に1回は開業医さんの注射で感染し入院してくるケースがありました。 ずらりと、おばあさんを処置台にならべてちょいちょいと消毒して毎週次々に注射していくことが日本では通常のプラクティスです。感染した患者さんたちも先生にあとで文句をいうなど非常にきまずいのでたいがい黙っています。
ですから起こしてしまった先生も知らないでいることが多く反省につながりません。
米国では、関節注射による感染性関節炎は即、医師の賠償責任訴訟になるため医師は数万ー数十万ドルをはらわなければなりません。
ですから米国の医学部の授業では、 Its gonna cost you a fortune と厳しく教育されています。
関節注射をするときの注意点 感染の危険をできるだけ減らすために次のことに気をつけてください。
わたしが関節注射をする場合、汗をかいているひとや前日ふろに入っていない人のばあいには、まず石鹸で皮膚のブラッシングをしてもらい、乾いたところでイソジンによる消毒をします。
またイソジンは乾いてからしか滅菌効果を発揮しないのでかわくまで数分間待ってから注射します。
注射するときは必ず滅菌グローブを着用します。
膝の痛み・変形性膝関節症にお悩みの方へ
お問合わせ:東京リウマチ・膝関節治療センター(自由が丘整形外科) リウマチ・膝関節治療専門 院長 天本 藤緒 (日本整形外科学会専門医 日本リウマチ学会専門医) 〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2-14-7 シーズンズ自由が丘B1F TEL.03-5726-4711 FAX.03-5726-4712 E-mail:jseikei@goo.jp 医療機能情報公表制度対応