サイトカインとは
リンパ球などの細胞が分泌する物質で、いろいろな種類があり、全身の体の働きを調節しています。特に免疫の働きに重要な役割をしています。正常な状態ではサイトカイン同士のバランスがうまくとれていますが、関節リウマチの患者さんの体内ではいくつかが過剰に産生され、関節炎を起こすと同時に骨や軟骨などを破壊していることがわかっています。
抗サイトカイン療法とは
リウマチ患者さんで特に関節の破壊・炎症の原因になっているのがTNF-α(腫瘍壊死因子アルファ)というサイトカインです。TNF-αの働きを抑える薬剤(抗サイトカイン治療薬・TNF阻害薬)を投与し、リウマチの進行を抑える治療です。代表薬はエタネルセプト(エンブレル)・インフリキシマブ(レミケード)・アダリムマブ(ヒュミラ)です。
治療効果:70%以上の方に有効
速やかで劇的な効果
70%以上の方に効果があります。効果の高い薬で、劇的に効いて症状がほとんどなくなることも期待できます。今までの薬と違い、効果がすぐに(2〜3週)現れるのが特徴で、投与された翌日に体が軽くなったとおっしゃる方もいます。
投与方法
| 薬剤名 | 投与経路 | 頻度 |
|---|---|---|
| エタネルセプト(エンブレル) | 皮下注射 | 週1〜2回 |
| インフリキシマブ(レミケード) | 点滴静注 | 初回・2週・6週後、以後8週ごと |
| アダリムマブ(ヒュミラ) | 皮下注射 | 2週に1回 |
エタネルセプト・アダリムマブはバイオシミラーあり。自己注射指導後に自宅での注射が可能です。
副作用
感染症が最も注意すべき副作用です。肺炎・結核・帯状疱疹などのリスクが上昇します。投与前に結核検査(クォンティフェロン)を行います。発熱・咳・息苦しさが出たらすぐにご連絡ください。
どれくらい続けるのか・止められないのか
2〜3年は続けることが普通ですが、途中で治って完全離脱できる方も見られます。また、効果がはっきりしない場合は止めてみることもできます。高価な薬ですから、効いているのかはっきりしないのに続けるのは良くありません。担当医とよく話し合ったうえで決定します。
MTXなどリウマチの飲み薬は必要なくなるのか
一般的にはMTXとの併用療法が推奨されており、MTXを継続することでより高い治療効果が得られます。ただし、MTXが使用できない場合は単独投与も可能です。
費用の目安
バイオシミラーで大幅に低下
先発品では3割負担で月4万円前後かかる場合がありますが、バイオシミラーの登場により大幅に費用が低下しています。高額療養費制度・特定疾患制度の対象にもなります。詳細は生物学的製剤の治療費一覧をご覧ください。
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